大阪・関西万博に関与するすべての人の安全確保を求める声明
大阪・関西万博に関与するすべての人の安全確保を求める声明
お知らせ
2024.08.20
大阪・関西万博は、さまざまな地域から多様な人々が参加するビッグイベントです。
未来社会の実験場として多くの取り組みがされますが、安全確保が大きな課題です。
夢洲の土壌にはダイオキシンやヒ素、PCB、六価クロム等の汚染物質が含まれています。最終処分地として、法律が不十分な時代に埋め立てられた汚染物質が粉塵として巻き上がり、工事関係者の健康被害も懸念されます。メタンガスは1区(バス停留所や屋外イベント広場)だけで一日あたり1.9トンも計測されています。メタンガスがないと説明されてきた2区(パビリオンワールド)でも見つかっています。爆発事故は火花で起きており、火気厳禁を徹底したとしても、懸念は残ったままです。また、メタンガスは爆発の危険があるだけでなく、温室効果ガスです。エネルギーとして回収していないため、気候変動に悪影響をもたらしています。
「全国建設労働組合総連合」の関西地方協議会は7月10日、「大阪・関西万博工事における爆発事故等や酷暑をふまえ、あらためて、現場従事者の命・健康・人権最優先の対応を求める」声明を発表しました。例年以上の猛暑の中、熱中症対策が事業者任せになっていること、万博開催時中だけでなく、建設時も同様に救急隊の24時間常駐及び救急車両の「現場従事者のための救急医療体制」の構築を要請しています。
万博開催中も2800万人もの来場者の安全を守れるのか心配です。
熱中症対策、会場へのアクセスの不足、メタンガス爆発事故に加え、落雷や竜巻への対策だけでなく、南海トラフ地震臨時情報が出された今、さらなる対策が必要です。
災害時、夢洲への2つのルート(橋とトンネル)が利用できるかも大きな懸念です。
万博協会は最大15万人が帰宅困難者になると想定していますが、15万人を収容できる避難施設はあるでしょうか。夢洲の周辺地域は、大阪府の液状化可能性マップによると、南海トラフ地震クラスで激しい液状化現象になると予想されています。つまり夢洲を抜けたとしても、安全に避難できる場所にたどり着くのも困難です。
世界各国から多様な人が参加する万博です。防災対策をはじめ、大阪・関西万博に関与するすべての人の安全確保を求めます。